覚醒剤汚染

酒井法子は将来を悲観して、首でも吊ってるんじゃないかと思っていたんですが、それはなさそう。 今、仕事で覚醒剤依存症の人のリハビリ施設に月1で行っているのだけれど、酒井法子の旦那しかり、押尾学しかり、依存症になっていたのは間違いないと思う。覚…

処遇困難例

寝不足で死にそうだったので、最低限の仕事だけして、さっさと帰って来て、駅のホームをのったりのったり上がっていたら、真正面のエレベーターから駅員が血相を変えて担架を運び出している。これはもしかして私も心臓マッサージくらいお手伝いしないと駄目…

行為障害

児童精神医学(精神科にも成人と小児があって、専門が分かれているのだ。勿論私の専門は成人の方)の範疇に入る疾病なので、あまり詳しくは知らないのだが、おおざっぱに言うと「反社会的な行動を持続的に繰り返し行う」児童の病気。病名は知っていたのだけ…

ショック

私が2年くらい担当しているある男性患者さん。一時期盗癖が酷くて隔離室を出入りしていたのだが、最近落ち着いていた。なので、時間制限付きで単独で病棟から出られるように医師に指示を貰ったのだが、2週間程度経ったところで離院。また棟内だけの生活に戻…

アドヒアランスとかコンプライアンスとか

日勤。おばあちゃんナース達とお仕事だったのだが、おばあちゃんナース達、どっかりとナースステーションに座り込んで動かない動かない。1人でばたばたと走り回って仕事をこなした……。こういう光景を見ると、年をとるのは罪悪なんじゃないかという気がしてく…

斎藤茂太氏亡くなる

私はこの人の本は読んだことが無い。しかし、ほんの一時期この人の下で働いたことがあった。病棟に疥癬が発生して大わらわになっている時に理事長回診に来て、窓の外の木を見て「この木も大きくなっちゃったなあ。少し切らないと……」と、全然関係の無いこと…

精神科の火災

東京・板橋の病院で火災、患者死亡 容疑の患者の男逮捕 http://www.asahi.com/national/update/1015/TKY200610150077.html?ref=rss 恐ろしい話だ、と思う。この記事によると、逮捕された男性患者はナースステーションからライターを持ち出したという。まずこ…

困った看護師2

うちの病院のシフトには、遅番、というのがある。準夜が16時から始まって、大体16時半くらいまで申し送りを聞いて、それから勤務に入るのだけれど、遅番は18時半までの勤務で準夜勤務者をサポートする。 昨日は私が準夜で、前に書いたことのある「超問題ナー…

人なぜ、心を病むのか

先日病院の待合室で読了。一般向けの本なので、あまり専門的な内容ではなかったけれど、事例がかなり具体的に色々と載っていて面白かった。 人はなぜ、心を病むのか―普通の人の中の狂気、精神科15枚のカルテ (成美文庫)作者: 町沢静夫出版社/メーカー: 成美…

困った看護師

それは朝一番、病棟中で入浴誘導をしていて(私の勤務している病棟は病棟内に浴室が無い。なので、病棟を出て地下に在る浴室まで患者さんを一々誘導しなければならない)バタバタしていた最中に始まった。「heavynovaさん、私、給料明細が間違っているみたい…

接遇

近年、医療業界でも接遇について色々と言われるようになって、患者さん本位のサービスを心掛けましょう、ということになっている(当たり前のことなのだが)。 精神科というのは差別や偏見との絡みもあって、接遇面では遅れていると思われる科だと思う(特に…

点滴

点滴と言えば、翼状針という形状の針を使って行うのが一般的だが、輸液の量が多かったりして時間がかかる時や、患者さんが動き回る時は、留置針と呼ばれる(製造しているメーカーによってサーフローだったりセーフレットだったり名称が違う)特殊な針を使う…

お説教と脱力

前に書いたことのある思考障害の強い元医学部生の患者さんがまた盗みを働いた。これは盗癖というもので、薬で治るものでもない(衝動コントロールが悪いと解釈してそれを制御する薬を投与することはある)。恐らく人格水準が大きく低下して、最早善悪の区別…

高熱

もう1人の受け持ち患者さんの、検温をしてみてびっくりした。38.5℃。本人はけろっとしているものの、顔が紅潮していて、「?」と思っていたのだが、発熱のせいだった。インフルエンザテストの反応はマイナス。 精神科の患者さんは抗精神病薬を服用している…

リストカット

今日、私の受け持ちの患者さんがリストカットをした。まだ二十代の若い女性の統合失調症の患者さんだが、幻覚(幻聴・幻視・体感幻覚)がひどく、抗精神病薬があまり効かない上に、あまり大量に投与すると痙攣発作を起こしてしまうので量を抑えざるを得ない…

勤務表

看護師なら誰でも気になる来月の勤務表。師長によって早い遅いは有るが、大体において月末にならないと出来上がらない。私の病棟も3月の(仮)勤務表は出たものの、決定版はまだ出来上がらない。これが出来上がらないと、何も予定が入れられない。早くして…

後悔

先日、他の病棟で或る患者さんが亡くなった。食パンを盗み食いして、気管に詰まらせて窒息死したのである。 その患者さんは、少し前まで私の勤務する閉鎖病棟に入院していた。精神症状が落ち着いてきたので、開放病棟に転棟したのである。 うちの病院は毎年…

悩み

今日の午前中は少し忙しかった。他の病棟への転出が1件、入院が1件重なり、そこに更に検査が2件重なった。だが、これだけの業務をこなすのはそんなに大変なことではない。しかし、これらの業務をこなす為に患者さんの作業療法(OT)の付き添いをするこ…

病んだ家族、散乱した室内

再読なのだけれど、久し振りに読了。 原則的には家庭を訪問して関わる形でケアを行う人に向けて書かれた本なのだけれど、精神疾患を持った人に向き合う時のポイントのようなものも随所に書かれていて、病棟で働いている人間でも充分参考になる内容。そして、…

親子喧嘩

うちの病棟には、何故か面会室が無い(そして何故か風呂も無い)。なので、いつも隣の病棟の面会室を借りている。 或る日、隣の病棟の看護師がやって来た。「あの〜、面会中の方が……」。何かと思って言ってみると、そこでは面会中のうちの病棟の患者さん(男…

悪性症候群 neuroleptic malignant syndrome

抗精神病薬の治療中、希に抗パーキンソン病薬の中断時に見られるもの。薬物のドパミン受容体遮断作用との関連が考えられている。その他原因としては、筋注など非経口的使用法、患者側要因などが考えられている。……なんて言っているが、要するにはっきり言っ…

誤報

或る日、日勤が終わって残業をしていると、夕食の配膳が始まり出した。あ、もうそろそろ帰らなくちゃな、と思っていると、突然非常ベルが鳴り出した。火災報知器が作動したのだ。「地下室で出火、地下室で出火」一斉放送が入る。準夜帯のスタッフは配膳に入…

「当たる」

患者さんが急に具合が悪くなる時に勤務していたことを、病院のスタッフは「当たった」とよく言う。しかも不思議なことに、「当たり」易いスタッフと「当たり」にくいスタッフが居る。そのスタッフがミスが多いとかそういうわけではなく、この人が夜勤をして…

暑かった

つい先日、或る梅雨の中休みのひどく暑かった日。私の勤務する病棟のナースルームでは、スタッフが困り果てていた。それは何と……、ナースルームのクーラーが壊れてしまったのだ!! 窓を開けても生温い風が入ってくるだけ。大至急業者を呼んで直して貰い、「…

ちょっと変わった抗精神病薬

スルピリド、という薬が在る。これは成分名で、製品名で言うと、「ドクマチールDogmatyl」(藤沢薬品)、「アビリット Abilit」(住友製薬)、「ミラドール Miradol」(シェリング・プラウ)等が在る。これはベンズアミド benzamide(ベンザミドとも表記され…

廃用性症候群

シーネ固定をして二週間近くになる右腕だが、そろそろシーネが合わなくなってきた。シーネやギブスで固定されるとその部位の筋肉は使われなくなり、そして使われなくなった筋肉は物凄い勢いで痩せていく。すると腕(今回の私の場合は)は細くなり、シーネや…

精神科医

精神科医、という人種は、多少なりとも変わり者が多いらしい。上述のナース服で本気でリレーを全力疾走するドクター達もさることながら(ちなみにみなさんしっかりメイクもされていた。中にはかなり「美人」なドクターが居たのも事実であるが、しかししっか…

運動会

先日は、勤務先の病院の運動会だった。参加者は勿論患者さんがメインだが、職員も多少混じって競技に参加する。今、精神科ではこういったレクリエーション的活動が削減されて減少していく病院が多いようだが、個人的にはあった方がいいのかな、と思っている…

保護室

病院に依って隔離室、と言ったりする。医学用語辞典等には載っていないので、正式な医学用語では無いらしい。要は、鍵がかかっていて、余計な物は何も無い個室のこと。詳しくはまた書きたいと思うけれど、以前勤めていた病院のナースは「ゼル」と呼んでいた…

悪性症候群

向精神薬(=抗精神薬ではない)の服用中に持続する高熱その他の重篤な副作用、という何だかよく分からない曖昧な定義の症候群。致死率は約20〜40%と高く、精神科の患者さんが高熱を出して筋硬直が有ると、看護師は「悪性症候群?!」とドキドキする(勿論…